まよなか

意味はないです

呪いは解けて

「逃げるが恥だが役に立つ」の最終回で、石田ゆり子のセリフにこんな言葉がある。

 

私達の周りにはね たくさんの呪いがあるの。

 

私の周りにも呪いがあると思う。あった、と言う方が正しいかもしれない。

雁字搦めにしていた呪いはいつの間にかほどけ始めていて、このまま2016年に置いていくことになりそう。

 

 

ほどけた呪いをひとつひとつ見つめ直す。私の呪いは自分への厳しさだったと思う。

 

もともと完璧主義であるし、自分の中で納得してないものやかっこ悪いところは他の人には見せたくない。自分に厳しいと言うと向上心の塊のように思えるけれど実際はそんなことはなくて。自分の成果にはこだわるけれど弱いところからは目を背けるのだ。今思えば厄介すぎるな。

けれど気付いたらなんとなく周りが遠ざかっていることに気付いて、「あぁこのままじゃ本当にひとりになるな」って。このスタンスにもそろそろ限界が訪れたようだった。

 

さすがにひとりにはなりたくなかった。

ひとりきりで生き抜けるほど強くはないし、私だって誰かから愛されたい。

 

でも誰かからの愛情に気付くにはどうやら自分を愛することが必要らしくて。

そこからはずっと、自分を愛するとはなんぞや……?と思っていた。ナルシストとか自己愛とかではなく、どうやったら自分のこと許せるのかなって。「そのままでいいよ」って自分に言ってあげるにはどうしたらいいのかなって。

 

呪いが解けた原因はよく分かってない。ごめん。でも、自分に優しくなりたいって、そのままでいいよって言ってあげたいって思えてるだけでもしかしたら十分だったのかもしれない。

そう思えたらちょっと楽になった。別に0か100かで好きにならなくてもいいんだ。グラデーションでいいから。

 

 

複雑に絡まった結び目がほどけたら、あとは一本ずつ焦らずほどいていけばいいんだよね。

呪いはまだ少し残っているかもしれないけれど、それすらも許せたらなぁなんて思う。